投資・資産運用
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2019.2.28

iDeCo(イデコ)でいくらくらいお得になるの?

(写真=YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com)
(写真=YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com)
運用で将来の年金額を増やせるうえに節税もできる、ビジネスマンには気になる制度がiDeCo(個人型確定拠出年金)です。2017年1月に制度内容が改正され、メディアでも取り上げられることが増えたので気になっている方も多いでしょう。現役時代もリタイア後にも、さまざまなメリットを享受できるのがiDeCoです。

年金なんてまだまだ先のこと……と考えず、今からじっくり時間をかけて運用していけばより大きなリターンが期待できるかもしれません。

節税の必要性

フロー収入(連続する一過性の収入)が多いビジネスマンの皆さんは、節税の必要性について考えたことがあるかもしれません。日本の所得税は累進課税制度といって、課税所得が高いほど税率も高くなる仕組みになっています。これは所得が多い人ほど税金を納める余力があるとみなされているからですが、できることなら納めるべき税金は少ないほうが嬉しいものです。

せっかく多く稼いでも税率が高くなれば納税額も高くなるため、可処分所得が多いとは言えません。そもそも所得税の基本となるのは、年収から所得控除を差し引いた課税所得です。仮に年収が同じでも、所得控除額が多くなれば課税所得が少なくなります。

例えば結婚すると税金が安くなるといわれることがありますが、それは配偶者が専業主婦なら配偶者控除が適用されて課税所得が少なくなるからです。所得控除には他にも生命保険料控除や小規模企業共済等掛金控除など、全部で14種類あります。

課税所得が少なくなれば低い税率が適用されることも考えられますし、たとえ税率が同じでも算出される税額が小さくなるのです。

iDeCo(イデコ)の節税メリット

所得控除のひとつに生命保険料控除があります。年末調整時に生命保険料控除を申請したことがある方もいるでしょう。所得から控除できる生命保険料控除の額は、1年間に払い込んだ保険料額に対して決まります。

生命保険契約の種類によって、新生命保険料控除、介護医療保険料控除、そして新個人年金保険料控除と3種の保険料控除があり、それぞれ最高4万円までとなっています。仮に3種とも利用できるとしても、最高12万円までしか課税所得から控除できません。

それに対してiDeCoは、掛金が全額所得税控除になる点が大きな魅力です。働き方によって掛金の上限額は異なりますが、勤務先に企業年金などのない会社員なら年間の掛金は最大27万6,000円です。つまり、上限額いっぱいに拠出すれば年間の課税所得が27万6,000円分少なくなるということです。

税の軽減という点で比べれば、自分年金づくりには、生命保険会社の個人年金保険よりiDeCoに軍配が上がります。

どのくらい節税できる?

年収1,000万円の方は、今後30年間でどの程度の節税が可能になるのでしょうか。30歳独身ビジネスマンで、扶養すべき家族がいない人の場合で見てみましょう。給与所得者に適用される所得控除は「基礎控除」「給与所得控除」「社会保険料控除」があります。各控除額は次のとおりです。
  • 基礎控除額:38万円
  • 給与所得控除額:1,000万円×10%+120万円=220万円
  • 社会保険料控除額:140万円(負担率を14%とした場合の概算額)
他に適用される所得控除がないとしたら、課税所得額は602万円となります。仮にiDeCoで最大額の27万6,000円を払い込むとした場合、課税所得額は574万4,000円になります。

今度は所得税額を比べてみましょう。課税所得額が330万円超~695万円以下の場合、所得税額の計算は「課税所得額×20%-42万7,500円」ですから、iDeCoに加入しない場合の所得税額は77万6,500円です。ところが、iDeCoに加入した場合の所得税額は72万1,300円となり、年間5万5,200円の節税です。

住民税も忘れてはいけません。住民税の計算は「課税所得額×10%」となりますから、iDeCo加入前の住民税額は60万2,000円、それに対しiDeCoの加入で57万4,400円になり、年間2万7,600円の節税です。所得税と住民税を合わせると年間8万2,800円の節税ができ、これを30歳から60歳までの30年間継続すると、節税効果は248万4,000円になるのです。

安定型の運用でリスク回避も可能

もちろん、節税できてもiDeCoには運用リスクがあります。価格変動などのリスクを回避したい方には、定期預金や生命保険など元本確保型での運用という方法もあります。複利による運用効果も節税効果も、長く継続することで大きくなっていきます。安定型の運用にプラスしてiDeCoも活用しながら、節税メリットを実感してみてはいかがでしょうか。

 

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