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2019.9.28

「バリュー投資vs.グロース投資」の対立に意味は無い?相場が変われば勝ち方も変わる

(写真=NicoElNino/Shutterstock.com)
(写真=NicoElNino/Shutterstock.com)
バリュー投資とグロース投資は基本的な投資スタイルとしてよく対比されます。しかし、大切なのは相場の変化に柔軟に対応し、これまでの勝ち方にこだわらないことです。今回は、バリュー投資・グロース投資の特徴や相場との関係性、代表的な投資家について解説します。

バリュー投資、グロース投資とは?投資スタイルの違いとパフォーマンスを解説

株式投資において、バリュー投資とグロース投資はよく対比されます。バリュー投資とは割安株ともいわれ、企業価値に対して過小評価されている株式に投資するスタイルです。これに対してグロース投資は成長株ともいわれ、今後高成長が見込める企業の株式に投資するスタイルです。

バリュー投資とグロース投資は方向性が異なるため、当然パフォーマンスに違いが出ます。過去のパフォーマンスを確認すると、長期的にはバリュー投資が優位といえますが、直近ではグロース投資が優位だといわれています。

バリュー投資とグロース投資は社会的な出来事に大きな影響を受けます。例えば、2016年11月にドナルド・トランプ氏が米大統領選に勝利した時には、景気拡大への期待感からバリュー投資が優位となりました。しかしその後、景気拡大への期待が後退すると同時にグロース投資が優位となっています。

とはいえ、一概に景気拡大ではバリュー投資が優位、景気後退ではグロース投資が優位とはいえません。2000年代初頭のITバブルの時期にはグロース投資が優位となり、2008年9月のリーマンショックの時にはバリュー投資が優位となりました。

専門家の間では今後もしばらくグロース投資が優位な時期が続くと見込まれていますが、一方で徐々にグロース投資のパフォーマンスが下がっていくことを懸念する声もあります。

バリュー投資、グロース投資の有名な投資家と代表的な著書を紹介

続いて、バリュー投資・グロース投資それぞれの代表的な投資家とその著書を紹介します。

バリュー投資で有名な3人の投資家

バリュー投資で有名な投資家はジェレミー・シーゲル、ピーター・リンチ、ベンジャミン・グレアムなどです。

シーゲルはマサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学の博士号を取得したアメリカでも指折りの経済専門家であり、投資家でもあります。代表的な著書は2005年に日本でも出版された『株式投資の未来』で、出版から10年以上経つ今でも、色あせることなく多くの投資家にバイブルとして親しまれています。

リンチは自分自身がファンドマネージャーとして大きな成果をあげながらも、「投資におけるアマチュアの強み」を繰り返し語っている投資家です。代表的な著書は2001年に日本で出版された『[新版]ピーター・リンチの株で勝つ』です。同書では有望株の探し方や視野の持ち方などが分かりやすく解説されており、ウィットでユーモアに富んだ文章によって多くの読者をひきつけています。

グレアムは「バリュー投資の父」ともいわれ、アメリカの有名な投資家であるウォーレン・バフェットが「私の85%はグレアム、残り15%はフィッシャー」と発言するなど、後述するフィッシャーとともにバリュー投資とグロース投資の対比で引き合いに出される著名な投資家です。代表的な著書は2000年に日本で出版された『賢明なる投資家』です。バリュー投資の考え方を学びたい人にぴったりで、この本によって大きな損失を免れたと称賛する声もあります。

※ウォーレン・バフェット
1930年アメリカネブラスカ州出身。投資の神様と呼ばれており、世界最大の投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOを務めている。世界屈指の資産家でもある。

グロース投資で有名な2人の投資家

続いて、グロース投資で有名な投資家、フィリップ・フィッシャーとウィリアム・オニールの著書を紹介します。
前述にもありますが、かのバフェットに大きな影響を与えたのがフィッシャーです。フィッシャーは、2000年に日本で出版された『フィッシャーの「超」成長株投資』という著書が有名です。成長株を厳選し長期保有する投資スタイルを突き詰めた内容になっています。

バフェットと同世代の投資家としてアメリカを代表するのがオニールです。大化け銘柄の発掘法を解説した『オニールの成長株発掘法』は多くの投資家に愛読されています。邦訳版の初版は2001年発行で、中長期投資を始める人に人気の一冊です。
 

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相場によって臨機応変に投資スタイルを見直すことが大切

何かと対比されがちなバリュー投資とグロース投資ですが、どちらか一方にこだわりすぎる必要はないのかもしれません。それぞれの投資スタイルを学ぶ中で、自分なりの投資スタイルを確立していきましょう。

重要なのは、相場は常に移り変わっているということです。相場が変われば、それまで有効だった投資スタイルが通じなくなることは十分あります。一つのスタイルに固執するのではなく、投資における自分なりの哲学を確立するための参考として、バリュー投資やグロース投資をとらえていきましょう。
 

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