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2020.10.25

【特集#2】「ふるさと納税」トレンド2020

(写真=ANA Financial Journal 編集部)
(写真=ANA Financial Journal 編集部)
例年は年末に盛り上がりを見せる「ふるさと納税」ですが、今年はやや様相が異なるようです。突然の給食休止により行き場をなくした食材や、打撃を受けた飲食店のお取り寄せメニューなどが「訳あり」として追加され、いつもよりお得度の増した返礼品が続々登場しています。ふるさと納税の2020年のトレンドを探るシリーズ2回目は、お得度を増した返礼品の舞台裏について、見ていきます。

行き場をなくした食材や花が返礼品に

3月からの一斉休校や外出自粛の波は、ふるさと納税の返礼品にも大きな変化をもたらしました。たとえば、給食用に納品していた牛乳や野菜などの食材が、突然の給食休止で行き場をなくしてしまい、余剰品を抱えて頭を悩ます生産者、事業者が続出しました。

また、営業自粛や式典・イベント中止などにより、外食産業や花き産業も売り上げが激減したうえ、在庫を抱えるなど、大きな打撃を受けています。

こうした状況を憂慮し、ANAではふるさと納税を通じた応援サイトを開設しました。「新型コロナウイルス被害ふるさとサポート」と題したサイトで、「食品支援」「雑貨支援」「観光・外食支援」の3ジャンルの事業者を支援するための返礼品を募り、掲載しています。

またANAでは、旅に行けない今だからこそ、クラウドファンディングで地域を応援し、お家でご当地グルメを楽しむ「おうちでごとうち」プロジェクトを展開。8月3日からは第4弾がスタート、「北海道&大分」のグルメとして、「海鮮バーベキューセット」や「地酒・地焼酎・リキュールの飲みくらべ6本セット」などを企画し、地域をサポートしています。

このほか、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクでも、地域の課題に対応すべく動きがあり、話題を集めています。

2月下旬と早い段階から各自治体と連絡を取り合い、情報収集や協議を重ねました。そして、窮地に陥った事業者を直接支援できる返礼品を集めた特別企画を3月4日に立ち上げました。給食用の牛乳を加工したヨーグルトのセットや、大量に余ってしまった給食用の肉類などを掲載し募集したところ、あっという間に予定数に到達したそうです。

なかには、通常よりも増量したり、おまけを付けたりするケースもあり、寄付者にとってもお得度がアップしています。寄付をしてこれらの返礼品を選ぶことで、寄付先の自治体にお金を届けることができるうえ、困っている事業者を直接支援することができるのです。

実際、この企画に参加した生産者は「処分するしかないかと思っていたところにこの話がきて、たくさんの注文をもらったので、とても助かりました」と話しています。この試みはメディアにも取り上げられて注目を集め、3ヵ月で総額3億円以上の寄付が集まったといいます。
 

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「訳あり」「自宅用」の増量品も好評

実は以前から生産者を支援するために、「訳あり」「キズもの」の食材を返礼品として活用する取り組みは行われてきました。通販などではおなじみですが、たとえば台風や大雨、降ヒョウなどの影響で収穫する前に落ちてキズのついてしまった果物や、脚の折れてしまったカニを、「自宅用」として通常より多めの量で提供するといったケースです。

見た目はやや劣るかもしれませんが、味は通常品とまったく同じなので、「自宅用だから見た目は気にしない」というパフォーマンス重視派には好評です。近年、「フードロス」問題への関心も高まっており、生産者への直接支援にもつながるため、こうした品は増える傾向にあります。「訳あり」「自宅用」「増量」などで検索するとヒットするので、試してみる価値はあるかもしれません。

新たな動きが見える2020年のふるさと納税を追う当シリーズ企画、次回第3回は、旅と観光をテーマにした返礼品の登場とその活用法を考えます。
 

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