経済・マーケット
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2019.4.19

「教育改革」大学受験のルールはどう変わるのか?

(写真=AimPix/Shutterstock.com)
(写真=AimPix/Shutterstock.com)
日本が国際社会に対抗するためには小さい頃からの学び方が重要になります。将来の日本を背負ってたつ子どもたちのために、2020年に幼稚園から高校までの学習指導要領と大学入試が変更になることが決定しています。どのような点が変更になるのでしょうか。

なぜ子どもの教育が変わろうとしているのか

社会情勢や経済が目まぐるしく変化しようとしています。アメリカでは層雇用者の47%の仕事がAIにとって変わられるとイギリスのオックスフォード大学のオズボーン准教授は論文で述べています。2011年に小学校に入学した子どもたちのうち65%は大学卒業時には現在存在していない職業に就くとニューヨーク市立大学のキャシー・デビッドソン教授が発表しています。

日本も例外ではありません。オズボーン准教授とフレイ博士の研究では、現在ある私たちの仕事の49%はAI(人工知能)や機械にとって変わられる可能性が示唆されており、どのような職業でも有用な資質や能力が必要になることが分かります。

さらに、ディスコキャリアサーチが2017年に発表した「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する企業調査」によれば、企業の約1/3が外国人留学生を採用していることが分かりました。さらに、1,000人以上の企業では3社に2社までその割合が増加すると試算されており、英語を始めとする他言語の習得状況が欠かせないことも分かっています。

つまり、今後ビジネスの世界で求められる存在が「他者と一緒に協力して、論理的に物事を考えて課題を解決していく力」を持ち、「経済や社会の変化に対応できる」人材であることに他なりません。さらに、ビジネスの世界において国と国との垣根がなくなりつつある今、世界で通用する英語能力も欠かせないのです。

変化が激しい中、どのような社会でも対応できる資質や能力を養うため、2020年の教育改革が行われることとなったのです。

2020年教育改革の主な変更点

2020年の教育改革の大きな変更点は小学校での教育指導要領、大学入試の変更です。これまでは知識や技能に対する評価が重視されていました。しかし、今後は習得した知識や技能をいかにして自分で考え、表現し、判断し、社会と対話できるかを考える力が重視されるようになります。

そのため、これまでよくあったような教師が教壇に立って、さまざまなことを一方通行で教える授業から、子どもたちが主体的で能動的に参加できる授業に見直しが行われることになるのです。グループワークやグループディスカッション、ディベート、発見・調査・問題解決などの学習が取り入れられ、論理的思考力や他の人と一緒にゴールを目指して協力して取り組む力を養うアクティブラーニングが取り入れられるのです。

具体的にどのように変わるのか

具体的に新しい教育改革ではどのような点が変わるのかを確認しましょう。小学校では、プログラミング教育により、物事の解決方法の道筋を学べるようになります。また、高校では「公共」「歴史総合」「地理総合」「理数探究」の教科が新設されます。

加えて、英語教育がより重要視されます。小学校では3、4年生での「外国語活動」、5、6年生での「英語」教科化が開始されます。中学・高校の英語授業は基本的には英語で行われ、高校卒業時にはCEFRでA2~B1以上のレベルを目指すこととしており、小中高で一貫した指標で目標設定が行われます。

また、大学入試も大きく変わります。これまではマークシート式の「大学入試センター試験」によって知識や理解の習熟度を見られましたが、2020年からは「大学入学共通テスト」に変わります。国語や数学では記述式問題が導入されますし、英語は「聞く」「読む」「話す」「書く」の技能が評価されることとなりました。なお、大学入試共通点ストではGTEC、TOEFL、ケンブリッジ英語検定、実用英語技能検定など7種の資格・検定試験を活用できるなど、英語を本質的にどのように学んできたのかが重視されることとなります。

また、個別大学試験では多面的・総合的評価を行う試験が導入されます。AO入試や推薦入試では各大学の評価方法や上記の大学入試共通テストのいずれかの活用が求められますし、一般入試では筆記試験以外にも調査書や本人が記録した学習記録や成果を積極的に加えて評価する方式へと変わります。

このように2020年の教育改革ではこれまでの暗記型・知識習得型からより能動的に思考力を養える内容へと変わります。子どもや孫のためにどのような教育が必要なのか、家庭でも話し合いをしてみてはいかがでしょうか。
 

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