経済・マーケット
-
2020.9.23

ShopifyとFacebookがスモールビジネスを救う?新しいeコマースの形

(画像=Getty Images)
(画像=Getty Images)
コロナウイルス感染拡大の影響を受け、多くのスモールビジネスが苦境に立たされるようになりました。

そこでeコマースに力を入れようと考える事業所が増えています。

これまでもアメリカではAmazon、日本でも楽天などeコマース市場がなかったわけではありません。

しかしAmazonや楽天などのeコマース型のモールの仕組みにくみこまれるだけでなく、自社のeコマース出店を目指す人も増えています。

そんなスモールビジネスに新しいEコマースの形を提案するのが、
  • Shopify(NYSE:SHOP)
  • Facebook(NASDAQ:FB)
の2つの企業です。

Amazonや楽天の巨大eコマース市場への出店とは違う形のeコマース事業の展開を後押しする、ShopifyとFacebookの施策に注目してみましょう。

eコマースのモールに出店するデメリット

eコマース自体は新しいものではありません。

世界中の人がオンラインで買い物をするのは当たり前の時代です。

今ではAmazonや楽天で買い物をしたことがない人を探す方が難しいです。

では、出店者がこれまで通りAmazonや楽天のようなeコマースモールを使うことの何が問題なのでしょうか。

Amazonに出店する際は販売手数料が発生します。

そしてAmazonの枠組みの中でブランディングをしなければなりません。

Amazonに出店する際に、商品のイメージカラーがピンクだからと、ピンク色のデザインのページで物販できないのです。

つまり出品する際に利用料の負担と、販売やブランディングの制限がかかってしまいます。

もちろんAmazonにあるからこそ、集客などの面でメリットもあります。

しかし最近ではスポーツ用品でお馴染みのNIKEが脱Amazonを掲げ、自社eコマースに力を入れるようになりました。

eコマースの世界では、脱Amazonの動きがあるのです。

Shopifyとスモールビジネスとの相性

  • 多機能
  • 低コスト
  • 高いカスタマイズ性と拡張性
大きく分けてこの3つがShopifyの強みです。

ShopifyはAmazonとは違い、eコマースに必要な機能を裏で支える存在に徹しています。

eコマースを運営する上で必要な在庫管理、決済処理、配送、多言語対応といった、自前で用意すると大変な部分が、Shopifyだけでカバーできます。

しかも導入コストが低く、サービスの利用料はかかるものの、高い販売料はかかりません。

資金力のないスモールビジネスにとって、高い固定費はリスクに他なりません。

またShopifyは少し専門的な話になりますが、Webマーケティングに必要だと言われる細かい設定を簡単に行えます。

SNSとの連携機能も充実しており、SNSマーケティングとも相性が良いところも強みです。

そしてShopifyはカスタマイズ性が非常に高く、自社ブランドに合ったデザインのEコマースショップを実現できます。

日本ではShopifyは楽天と連携

Shopifyは日本でも積極的に市場開拓を進めています。

その施策のひとつが楽天との提携です。

楽天のようなeコマースモールに出店すると、固定費がかかります。

しかし、楽天のような集客力がある販売チャネルには、固定費を払ってでも出店させた方が結果的に利益が上がるケースも少なくありません。

Shopifyでは楽天で出店したサイトでの受注情報や、在庫情報を管理できるシステムを導入しました。

Shopifyで立ち上げた自社eコマース以外にも、販路を開拓したい事業者には便利な機能になりそうです。

Facebookの新サービスFacebook Shops

スモールビジネスの事業者にとって、SNSは重要な販路のひとつです。

Facebookは、2020年5月に新たにFacebookショップというサービスを立ち上げることを発表しました。

Facebook上でeコマースの店舗を運営できる仕組みです。

傘下のInstagramでも同様に店舗運営ができるようになります。

SNSの強みであるライブ配信からの購入、タグがついた商品写真からの購入機能も実装されます。

しかも、驚くべきことにFacebookショップの運営費は基本的に無料です。

中国では既にSNSでのライブ配信からものを買う人が珍しくありません。

今後、全米、世界各国でもSNSを通したeコマースチャンネルが力を持つ時代が来るのではないでしょうか。

しかもFacebookはShopifyと連携しており、Shopifyに店舗をもっている事業者はFacebookショップと紐づけも可能です。

つまりスモールビジネスの事業者は今後、ShopifyだけでなくFacebookのチャンネルでも新たな販売チャネルを開拓できるようになります。

今後のスモールビジネスのeコマースに注目

ShopifyとFacebookの動向は、全米だけでなく世界中のeコマースに大きな影響を与える可能性があります。

スモールビジネスの事業者にeコマースの新しい可能性と選択肢が増えていくのではないでしょうか。

Shopifyで低コストの自社の販売サイトを立ち上げ、FacebookやInstagramでもSNSマーケティングを通して販売できるようになります。

さらに日本ではShopifyから楽天モールの管理までも可能になります。

これまで限られたeコマースの販売チャネルしか持てず、大手のeコマース企業に飲みこまれたスモールビジネスの関係者は、ShopifyやFacebookが用意したプラットホームを活用しビジネスの主権を取り戻すことができるようになるでしょう。

もちろんAmazonがなくなることはありません。

しかしオルタナティブなeコマースの在り方が多様性を生み出すはずです。

eコーマスをエンジンにShopifyはサブスクリプションが拡大し、Facebookもeコマースを取りこむことで、結果的に新たな広告費で稼げるシナリオも出てきました。

ShopifyとFacebookのeコマースでの今後の存在感に注目しておきましょう。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan
 

>>その他のおすすめ記事
中国向けECビジネスを加速させる「自動輸送ロボット」
日本は借金大国?世界の債務残高はどのくらいなのか
災害時にハイブリッド車からの給電で気をつけることとは?
水に浮く世界最小4人乗り「FOMM ONE」が日本でも発売か?
LINE PayボーナスからLINEポイントへのインセンティブ変更で何が変わる?

関連記事