経済・マーケット
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2019.3.14

高級車メーカーの次世代開発競争から目が離せない メルセデスス、ポルシェ……

(画像=メルセデスAMGサイトより)
(画像=メルセデスAMGサイトより)
高級車メーカーが続々と新作の開発に乗り出している。

伝統あるブランド価値やと本物志向を追及しつつ、需要に見合ったテクノロジーを巧みに取り入れる次世代開発競争が激化している。

メルセデスが開発した価格200万ドルの競艇用ボート「515 Project One」や、ジャガー史上最強のレーシング車「ジャガー・Dタイプ」の再現モデル、ロールス・ロイス初のSUV「カリナン」、ハーレーダビッドソンの電気バイク「LiveWire」など、至高の作品を紹介しよう。

(1)メルセデス——世界で最も優雅な競艇用ボート「515 Project One」

2018年2月、マイアミで発表されたメルセデスの最新ボート。長年にわたり提携してきたシガレット・レーシングとの共同開発で、F1エンジンを搭載したメルセデスのスポーツ車「Project One」をモチーフにしている。

シルバーの車体に洗練されたデザインが映えるProject One同様、シャープで近代的なイメージを前面に押しだしているが、高級感やブランド名だけを売りにした飾り物ではない。2基の「マーキュリー・レーシング1550/1350QC4v」を搭載し、最高出力1300馬力、最高速度225km/hという脅威的な性能を誇る。

全長156メートルのボディーにはカーボンファイバーとEグラスファイバーを使用。12インチのHDタッチスクリーンやBluetooth、高性能のオーディオシステムなど、デジタル機器も充実している。

両社はこれまでに「SLS」や「Vision GT Concept」など、メルセデスの車をモチーフにしたボートを手掛けてきたが、その中でも「515 Project One」は最も速く、最も高度な最高傑作となる。

この6人乗りの高級ボートの価格は200万ドル。製造台数は決まっておらず、顧客の注文に応じて製造する(ブルームバーグ2018年2月15日付記事 )。

(2)ジャガー——最も美しいレーシングカー「ジャガー・タイプD再現車再現車」25台限定

ジャガーは新型ジャガー・Dタイプを2018年2月、パリで開催されたクラッシック車イベント「サロン・レトロモービル」で披露。

1955~57年にかけてル・マン 24時間耐久レースで3度も優勝したジャガー・タイプDを、緻密に再現している。イベントに出展されたのは1956年型のロングノーズ型だが、1955年型のショートノーズを注文することも可能だ。

製造台数は25台限定。ジャガー・ランドローバー・クラッシックのディレクター、ティム・ハニング氏 が「ジャガー史上最も象徴的で美しいレーシングカーのひとつ」と称えるジャガー・Dタイプの再現車の価格は、140万ドル以上になりそうだ。

ジャガーはこれまでに「XKSS」や「Lightweight Eタイプ」の再現も行ってきたが、そこから学んだ多くの教訓が、ジャガー・Dタイプの再現に役立ったという。コベントリーで製造を開始し、年内の出荷を予定している。

(3)ハーレーダビッドソン——組織復興を賭けた電気バイク「LiveWire」

米国を象徴するオートバイ・ブランド、ハーレーダビッドソン。伝統を重んじるスタイルがある意味「保守的」と受けとめられてきたが、自動車産業に押し寄せる次世代技術開発の波に乗り、電気バイクの製造・販売で新開地を目指している。

2018年1月、マット・レヴァティッチCEOは、数年前から進めているEバイク開発「Project LiveWire」の一環として、同社の次世代バイクを2019年中旬までに発売する意向を明かした(ブルームバーグ2018年1月30日付記事 )。

完成品が2014年に発表した「LiveWire」の試作品の延長線上にあると仮定すると、電気で走っていると想像がつかないほど、力強い走りが期待できるはずだ。

市場調査企業テック・ナビオは、従来のバイクの売上が年々落ち込んでいるのとは対照に、電気バイクの需要は2020年までに45%伸びると予想している。昨年第4四半期には売上高が11%落ち込むなど、過去数年、需要低迷に苦しんできたハーレーダビッドソンにとっては、生き残りをかけた正念場となりそうだ。

(4)ロールス・ロイス——ブランド初のSUV「カリナン」

高級自動車の最高峰ロールス・ロイスは2018年5月、ブランド初のSUV(スポーツ多目的車)「カリナン」を発表した。現行の8代目「ファントム」で使用されはじめたスペースフレーム構造「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」と呼ばれるアルミ・スペースフレームが採用されており、「世界最高級のSUV」と称されている。ロールスロイスならではのラグジュアリー性や快適性はもちろん、悪路を走破する高い走破性も兼ね備えている。

(5)ポルシェ——完全電気自動車「ミッションE」に続く「992」

ポルシェの名作と称される「911」。その次期モデルのプロトタイプ車画像が、2018年2月に公開された。8代目となる新型は「992」という開発コード名で呼ばれているが、フラット6エンジンやフィードバック性能は911のスタイルを継承するという。ポルシェは2018年1月、同社初の完全電気自動車「ミッションE」 を完成させており、922も電動パワートレイン採用の可能性が報じられている。

先行の「パナメーラ・ハイブリッド」は既にパナメーラシリーズの売上の6割を占める水準に成長していることから、ミッションEも大成功をおさめるとポルシェは確信している。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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