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2019.11.4

世界トップのお金持ちはIT vs ファッション?LVMH会長がビル・ゲイツ抜いて2位に

(写真=Hadrian/Shutterstock.com)
(写真=Hadrian/Shutterstock.com)
ブルームバーグが毎日更新する世界長者番付で、2019年7月18日、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン会長のベルナール・アルノー氏がビル・ゲイツ氏を抜き2位になりました。

トップ10の顔ぶれは、ITとファッション界の大物が勢揃いしています。これからの時代は、「お金持ちになるには、ITかファッションに携わるのが近道」ということになるのでしょうか。

トップ10中5人は「IT長者」

時代の変化と共に、世界長者番付の顔ぶれも様変わりしています。ひと昔前には、金融やリテール産業の大物がトップ10の常連でしたが、現在は1位のジェフ・ベゾス氏(Amazon)を筆頭に、ゲイツ氏、マーク・ザッカーバーグ氏(Facebook)、ラリー・エリソン氏(Oracle)、ラリー・ペイジ氏(Google)と、トップ10中5人がIT長者です。

長年に渡って世界長者番付の首位に君臨していたゲイツ氏に代わり、ベゾス氏が新たなトップとなったのは、ベゾス氏の純資産が900億ドル(約9兆7,000億円)を超えた2017年7月のことです。Amazonの株価が1.6%上昇したことにより、同氏の純資産が14億ドル(約1,521億円)増加。その結果、ゲイツ氏の純資産を5億ドル(約543億円)上回ったためです。

当時CEOを務めていたMicrosoftが上場した直後の1987年、「世界で最も裕福な人物」となったゲイツ氏ですが、2000年の辞任後は妻であるメリンダ夫人と慈善団体を設立し、「世界中の人々の生活の質を向上させる」という使命に専念しています。

しかし、ビジネスの第一線から退いた後も、同氏の富は驚異的に拡大し続けています。フォーブスのデータによると、テックバブルが弾けた2000年、同氏の純資産は900億ドル(約9兆7,000億円)から600億ドル(約6兆5,200億円)に減ったものの、2013年には700億ドル(約7兆6,000億円)台に回復し、2019年10月15日現在は1,050億ドル(約11兆4,000億円)と、純資産1,100億ドル(約11兆9,000億円)のベゾス氏を着実に追い上げています。

ファッション界のトップ2人がランクイン

これらの世界長者と肩を並べる勢いで莫大な資産をさらに増やしているのは、ファッション産業の頂点に立つLVMH会長アルノー氏と、インディテックス会長アマンシオ・オルテガ氏です。

2019年10月16日現在のランキング では2位にゲイツ氏、3位にウォーレン・バフェット氏(投資家)が返り咲いているものの、4位のアルノー一家の総資産は760億ドル(約8兆2,500億円)と、5位のカルロス・スリム・ヘル(実業家)一家(640億ドル/約6兆9,500億円)以下を大きく引き離しています。

世界有数の最高級ブランドを傘下に持つLVMHは、2019年第1四半期の決算でファッション・皮製品の売上が前期比20%増と大きく伸長し、全体の収益は16%増の125億ユーロ(約1兆4,900億円)を記録しました。

一方のオルテガ氏もここ10年で長者番付トップ10の常連となりました。フォーブスの世界長者番付で、オルテガ氏が初めてトップ10入りを果たしたのは2009年。インディテックスはスペイン発のカジュアル・アパレルブランドZARA(ザラ)やPull & Bear(プルアンドベア)、Massimo Dutti(マッシモ・ドゥッティ)など8ブランドを、世界7,000店舗以上で展開する巨大ファッション企業です。

2019年第1四半期は主力であるZARAの拡大が功を奏し、グループの売上高は5%増の59億ユーロ(約7,000億円)、純利益は10%増の7億3,400万ユーロ(約870億円)を記録。まさに、「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりです。
 

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富が富を呼ぶ、世界の大富豪の収入源は?

これらの世界トップのお金持ちの主な収入源は、大株主としての配当や報酬です。特にIT産業では、ザッカーバーグ氏やエリソン氏、ペイジ氏など、「給与1ドル」で働いているにも関わらず、ストックオプションやボーナスで巨額の収入を得ているCEOも少なくありません。

しかし、ただ莫大な収入を得て満足するのではなく、巧みな資産運用によりさらに富を増やしている点が、世界トップのお金持ちと普通のお金持ちの大きな違いでもあります。

つまり、ITかファッションに携わることで、お金持ちになるチャンスを自分の手で掴み取ることは可能ですが、世界トップのお金持ちになるためには、「さらなる高みを目指す努力や野心と、資産運用が欠かせない」ということになるのでしょう。

IT長者が米国で生まれ、ファッション長者が欧州で生まれている――このことは、両地域の得意分野を表しているようで、興味深いのではないでしょうか。(円換算はすべて2019年10月16日現在)
 

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