経済・マーケット
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2019.6.11

話題の「5G」によって生活にどんな影響が出る?

(写真=24Novembers/Shutterstock.com)
(写真=24Novembers/Shutterstock.com)
IoT(モノのインターネット)を筆頭とする先端技術の普及により、膨大な量のデータがいろいろなデバイスを経由する現在、日本でも「5G(第5世代移動通信システム)」の2020年の実用化に向けさまざまな分野での導入が検討されています。

5Gの特徴とメリット

インターネットやモバイルデバイスの普及により、私たちの生活を取り巻くコネクティビティ環境は大きな変化を遂げました。世界のモバイルデータのトラフィック量は、2024年末までに現在の5倍に拡大し、特に密集した都市部においては現在の4Gネットワークでは対応が困難になると予測されています。

そこで増大するトラフィック量への対応策として、5G技術が注目を集めているのです。アナログ携帯電話向けの技術だった1G (Generation=世代)が時代とともに進化し、2009年に世界初のスマートフォン・ネットワーク世代4Gを、スウェーデンの電気通信事業者であるテリア社が採用しました。

もっとも期待されている5G の特徴としては、高速・大容量のデータ通信、省エネ、低遅延通信、複数の端末の同時接続通信などが挙げられます。

現時点においてはあくまで推定の範囲ですが「ダウンロード速度が4Gの最大1,000倍、10Gbpsを超える可能性がある」とも言われています。つまりHD(ハイビジョン)画質の映画1本が、1秒未満でダウンロードできるということです。

また複数の端末と同時に接続することが可能になるなど、4G通信で生じるような回線の混雑が原因の速度低下やネットワークの延滞も解消されると見込まれています。

5Gでは負担がかかっている時はエネルギー効率の良い無線インターフェイスを利用し、使用しない時には省エネモードに素早く切り替えるといった、環境を配慮した研究・開発も進められています。ベライゾン・コミュニケーションズのCEOであるHans Vestbergによると「4Gネットワークと比較するとデータ操作の際のエネルギー消費量が90%少ない」という報告もあります。

海外の5G状況では米国や韓国がリード?

世界各地で商用ネットワークの高速データ通信導入に向けた準備が進んでいます。

すでに米国ではベライゾン・ワイヤレスやCスパイア、Starryといった電気通信事業者が、5G固定ワイヤレス・ブロードバンド・インターネットを、AT&Tは顧客向けのモバイル5Gサービス一部の地域で提供しています。

また年内にはT-MobileやUS Cellularなどの携帯電話事業者も一般顧客へモバイル5G サービスを開始する予定です。

欧州ではバーゼルやダボスなどスイスの一部の都市ですでに5Gサービスが拡大しているほか、英国、ドイツ、ノルウェーなど、多数の国が2019~2020年を目途にしています。
アジア地域でも、5G普及に向けた動きが活発化しています。

韓国ではSKテレコム、LG Uplus、KTが2018年に提携関係を結び、一部の企業に5Gサービスを提供しています。本国で4月に発売されたサムスン初の5G通信対応スマートフォン「Galaxy S10 5G」の市場参入を機に5Gネットワークを拡大中です。

中国の国営通信事業者であるチャイナ・ユニコム(中国聯合通信)は、2018年4月において、深セン、北京、上海、天津、杭州、貴陽、重慶などの16都市で5Gネットワークの試験実施の許可が下りていて、深セン、上海、貴陽などではすでに5Gネットワークの構築が完了しているようです。

日本では2010年から5Gの研究・開発に取り組んできたNTTドコモが、2020年のサービス提供開始を発表しました。

世界を180度変える5G

5Gはネットワークの混雑による「インターネットが遅い」「動画が止まる」といったフラストレーションから消費者を解放するだけではなく、人やビジネス、そして世界のつながりを強化するためのよりスマートで持続的なアプローチでもあるのです。

例えばホロレンズを装着し、3Dスポーツ観戦やショッピングを楽しむ、あるいは学習する、スマートフォンを通して冷蔵庫の中身やその日の健康状態をチェックできるといった日常的なシーンから、遅延のない環境で遠隔手術を受ける、車同士を会話させることで自動車事故を未然に防ぐといったことも可能です。

自動車から医療、製造、流通、緊急サービスなど、あらゆる産業における活用を想定に入れて設計されているため、将来的な普及拡大にともない、人々の生活をより快適でより便利なものへと向上させると同時に、さまざまなビジネスのあり方自体を変化させることが予想されるのです。
 

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