AI(人工知能)、ゲノム編集、データサイエンス……。世界各国の名門大学が先端技術の研究に日々力を入れて取り組んでいます。このほど発表された英科学誌ネイチャーの「研究力ランキング」の上位校は、いまどのような分野に力を入れているのでしょうか。
世界の主要大学・研究機関が琢磨する研究力、最新ランキングが発表
英科学誌ネイチャーは毎年、大学などの研究機関ごとに主要科学誌への論文数などを集計し、「研究力ランキング」としてまとめています。その最新版の結果は以下のとおりです。
- 1位:中国科学院(中国)
- 2位:ハーバード大学(アメリカ)
- 3位:マックス・プランク研究所(ドイツ)
- 4位:フランス国立科学研究センター(フランス)
- 5位:スタンフォード大学(アメリカ)
- 6位:マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
- 7位:ドイツ研究センターヘルムホルツ協会(ドイツ)
- 8位:中国科学技術大学(中国)
- 9位:オックスフォード大学(イギリス)
- 10位:北京大学(中国)
調査を開始した2016年以降5年連続首位の中国科学院は、「世界最大の頭脳集団」という異名を持つほど、さまざまな先端技術の研究にスピード感を持って取り組んでいることで知られています。研究領域も多岐にわたり、量子コンピュータや先端物理学、AI、電波望遠鏡などでの研究実績が多くみられます。
ノーベル賞受賞者や歴代大統領を数多く輩出しているハーバード大学は2位にランクイン。特に医学や経済学分野での先進的な研究が行われています。アメリカからはマサチューセッツ工科大学も6位に入っており、「自動運転」領域で深層学習やシステム開発などの成果も目立ちます。
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今後拡大するビジネス分野が見えてくる
このランキングの上位校が力を入れている分野の多くは、今後の市場規模の拡大が見込まれています。特に「自動運転」は自動車業界に100年に1度の変革をもたらすとされ、企業も技術開発に力を入れている分野です。
このように毎年のランキングを参考にしていれば、今後発展が期待されるビジネス分野が見えてきます。来年以降発表されるランキングにも注目してみると、また新たな発見につながるかもしれません。
文・岡本 一道
政治経済系ジャーナリスト。日本の国内メディアと海外メディアの両方でのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会・文化など幅広いジャンルにおけるトピックスで多数の解説記事やコラムを執筆。ニュースメディアのコンサルティングなども手掛ける
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