キャリア・教育
-
2020.7.19

【連載#4】一流が身につけるべき「食事マナー」

(写真=ANA Financial Journal 編集部)
(写真=ANA Financial Journal 編集部)
おいしいビュッフェが食べられる日本は先進国ですが、「ビュッフェの食べ方において、日本は発展途上国です」というのは、食の総合コンサルタント・小倉朋子さん。立食は着席スタイルよりもカジュアルで、テーブルマナーはやさしいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、じつは逆だそうです。「効率のいい人ほど、並んでいる姿を見たことがない」という小倉さんに、ビュッフェでのスマートな振る舞いをうかがいました。

ビュッフェのメインディッシュは「会話」

立食パーティーの場合に多いビュッフェとは、料理からテーブル、椅子、そのほか多くのものをその場の全員でシェアする、いわゆる空間そのものを共有する場ということ。

小倉さんは、「だからこそ、そこでは譲り合いや秩序を持った行動が必要です。ビュッフェでの振る舞いによって、その人の普段の食べ方はもちろん、物事に対する優先順位や価値観、コミュニケーション力までもが露呈してしまうからです」といいます。

ビュッフェの真の目的は、「会話」なのです。決して食べ放題ではありません。“満腹”ではなく、“満足”を目指し、あまり空腹で行かないことも大切です。

「日本人は、世界一並ぶのが上手です。ビュッフェ台がいくつかに分かれていても、どんなに奥の料理がとりたくても、きちんと最初から、皿を手に持ち、人の流れに従い、順に並びます。外国の人は秩序正しく並ばず、比較的自由に振る舞う人も多いので、会話を楽しむビュッフェでは、時間を有効に使っているともいえるのではないでしょうか」。

小倉さんは、効率のいい人がビュッフェの長い行列に並んでいるのを見たことがないといいます。「食べている様子も見えないので、『何か召し上がりましたか?』と尋ねると、案外しっかり食べていたりします。いったいいつ食べたのかと思いますよね。それは単純な理由で、ほとんど“並んでいない”からです。行列ができていたら、誰かと会話をし、並んでいないビュッフェ台があればそこへ行き、行列ができている台には、人が途切れたときにとりに行く。そもそも食べなくても問題ないと考えているようです。並ばない人は、会場内を適度に動いて、会話や新しい出会いを楽しんでいます。だから効率のいい人ほど、並んでいないのです」
 

こちらもおすすめ
デキる飲み会幹事が「コッソリ」気を付けていること7つ
これぞ上級者。飲み会をスマートに盛り上げる方法5選

グラスと皿は片手で持ち、もう片手は空けておく

ビュッフェでは、横入りをしなければ規則正しく並ばなくてもよいのですが、やはり基本的なビュッフェのマナーも大切です。ここで簡単にご紹介しましょう。

ビュッフェの料理は、前菜からデザートに向かって少量ずつ取っていくのが基本です。何か1種類だけ、てんこ盛りにとるものではありません。ひと皿に2~3種類を盛りつけ、食べ終えた皿はサイドテーブルに置きましょう。見苦しくないように貝の殻や果物の皮などは、皿の端にまとめておきます。味が損なわれないように、冷たい料理と温かい料理では皿を変えましょう。女性に多いのですが、人の分はとらない、盛りつけたものは食べ残さないというのもマナーです。

また、食べるとき、飲むとき以外は片手を空けておくのがスマート。片手は握手のために空けておきましょう。慣れていなければ、片手でグラスと皿、カトラリーを持つ練習を。片手が空いていれば、自然と背筋がスッと伸びてゆとりも生まれ、リラックスして会話も楽しめます。

4回にわたって、食の総合コンサルタント・小倉朋子さんの「食べ方マナー」をご紹介してきました。「食べ方を意識するということは、自己パフォーマンスを向上させ、自分自身を大切にし、人生を豊かに整える根幹なのです。ビジネススキルとして、食べ方をぜひ大切にしてほしいと思っています」と小倉さん。私たちは毎日、これからもずっと食事をしていくのですから、少しずつでもスマートな食べ方を意識していきたいものです。

小倉朋子
(株)トータルフード代表取締役。亜細亜大学講師。世界各地の正式なテーブルマナー、食にまつわる歴史、文化、経済、健康学などを総合的に学び、生き方を整える「食輝塾」を主宰。『食べ方を美しく整える 仕事のできる人ほど大切にしたいこと』(実務教育出版)ほか、著書多数。
 

>>その他のおすすめ記事
50代からの起業は遅くない!逆に成功確率が高い理由とは
働く女性のキャリアステップ「ベンチャー企業転職」5つの注意点
共働き世帯が抱える「働く女性の悩み」夫婦で考えたいことは?
働く理由が分からない……部下のキャリアアップやマネジメントが昇給につながるワケ
富裕層が実践する「子どもの金融リテラシー」

関連記事