キャリア・教育
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2020.7.15

【連載#2】一流が身につけるべき「食事マナー」

(写真=ANA Financial Journal 編集部)
(写真=ANA Financial Journal 編集部)
ナイフ&フォークの使い方というのは、決まりごとが多いという印象があるかもしれません。たしかに、カトラリーは外側から順に使う、料理は左から右に食べ進めるなどルールはありますが、加えてビジネスの場面で大切なのは、同席者とのスムーズな会話。食の総合コンサルタント・小倉朋子さんに、ナイフ&フォークを使う場面でのスマートな食べ方マナーをうかがいました。

自分の “ひと口サイズ”を把握しておく

例えば、高級レストランのフルコースで会食があったとしましょう。常識的なナイフ&フォークの使い方はわかっていても、会話がはずむかどうかはまた別の話です。「ここで大切なのは、自分の“ひと口サイズ”を把握しているかどうかです」という小倉さん。

「もしかしたら、ほとんどの人がそういったことは考えたことがないかもしれません。どんなマナーの本にも『大きいものはナイフでひと口大に切る』とはあっても、それが何センチなのかは書いてありません。つまり、各人に任されているわけです」

前回の「小倉式 食事七則」の「3 ひと口サイズの法則」でもご紹介しましたが、一般的に心がけるとよいのは、ゆっくり噛んでも7秒ほどで飲み込める一寸大(約3センチ)がひと口大の適量という点です。

「自分のひと口サイズを正しく知っておく利点は多々あります。大きさを間違えて口いっぱいに頬張り、長い時間モグモグと咀嚼して、そのために会話を中断させてしまっては会食も台無しです。また、食事のスピードは、遅すぎても速すぎてもいけません。

例えば豪快に料理をほおばる同席者ならば、自分のひと口サイズをいつもより少しだけ大きくして噛むスピードを速め、食べ終わるタイミングを調整します。逆にゆっくり食べる同席者であれば、自分のひと口サイズを少し小さめにして、噛むスピードをゆるめるなどすればよいでしょう」

このように、ナイフ&フォークを使う場面でひと口サイズの調整ができれば、会食を円滑に進めることができるのです。さらに同席者とペースを合わせて食事が進められると、スマートで、まわりへの配慮ができる人という印象にもつながりそうです。会話を途切れさせずに自分の適量を口に運ぶ姿は、己をしっかりコントロールしているという、知的なイメージを感じさせるかもしれません。
 

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同席者に恥ずかしい思いをさせないのがマナー

基本的なことですが、ナイフは右手に持ち、スッと伸ばした人差し指をナイフの背に沿わせます。フォークは左手に、まずふんわりと握り、人差し指を柄に乗せて支えましょう。食事の途中で皿に置くときは常に八の字に、ひと皿食べ終わったらナイフとフォークを揃えて4時の位置へ。ナイフの刃は内側に、フォークは背を下にします。

そもそも食べ方マナーと聞いて、このようなナイフ&フォークの使い方や、堅苦しい決まりごとや複雑なルールを守ることだと思っている人もいるかもしれません。「これはマナー違反かな」「これで恥をかきたくないな」と思ったりしていませんか。

小倉さん曰く、「そうではありません。たしかに決まりごとはありますが、それは結果としてできたことであり、目的ではないのです。食べ方マナーとは、自分が恥をかかないようにするためのものではなく、むしろ逆。一緒に食事をする相手に、恥ずかしい思いをさせないための決まりごとなのです」とのことです。

高級レストランでは、乾杯でグラスを合わせない(音を立てない)、バッグや携帯をテーブルの上に置かない、スタッフを大声で呼んだり、手を打ったりしないなど、やってはいけないことはもろもろありますが、“食への敬意”を持って、どれも同席者と楽しく気持ちよく食事をするためのものと思えば、難しいことはありません。

欧米では、箸の持ち方が教養のバロメーターともいわれるそうです。連載3回目となる次回は、箸使いについてご紹介していきます。

小倉朋子
(株)トータルフード代表取締役。亜細亜大学講師。世界各地の正式なテーブルマナー、食にまつわる歴史、文化、経済、健康学などを総合的に学び、生き方を整える「食輝塾」を主宰。『食べ方を美しく整える 仕事のできる人ほど大切にしたいこと』(実務教育出版)ほか、著書多数。
 

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