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2020.7.13

【連載#1】一流が身につけるべき「食事マナー」

(写真=ANA Financial Journal編集部)
(写真=ANA Financial Journal編集部)
ビジネスの世界では“一緒に食事を”という場面も少なくありません。食事の機会が重要な取引や打ち合わせになることも。「そんなとき、正しい食事マナーはもちろんのこと、スマートに美しく、会話が弾む食べ方がある」と話すのは、食の総合コンサルタント・小倉朋子さん。どんな国でもどんな料理でも、好感を持たれるグローバルな食べ方マナーを小倉さんにうかがいました。

“まわりへの配慮”を意識した食べ方が大切

「食べ方というのは、その人の評価軸のひとつです」という小倉さん。「なぜなら、食べることが唯一、“他人に見られて”社会性を映し出す本能であり、さらには生命維持だけでなく、文化や知識、コミュニケーションなど、多角的な要素も関係してくる行為だからです。つまり食べ方とは、その人の人生や生活習慣、人柄までも映し出す鏡のようなものなのです」

では、誰から見ても、どこに行っても恥ずかしくない食べ方とは、どんな食べ方でしょう。「それは、“まわりへの配慮”がある食べ方です」と小倉さん。まわりとは、同席者、料理人、食器、食材の命、歴史など、自分以外のすべてのこと。その食事環境すべてに感謝して食べることが、まわりへの配慮ということになります。

ポイントは2つ。まず、同席者とコミュニケーションをとりながら楽しく食べること。そして何より、自らの身を捧げてエネルギー源となってくれた命=食材への感謝、それを料理として作ってくれた人にも感謝して、最大限おいしく食べること。“食への敬意”がある食べ方なら、世界中の誰から見ても好感を持たれるのです。
 

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“食への敬意”から生まれた「小倉式 食事七則」

小倉さんは、そんな“食への敬意”を意識した、具体的な食べ方の基本を「小倉式 食事七則」として提唱しています。ここでご紹介してみましょう。

「小倉式 食事七則」


・1 フェイス・トゥ・フェイスの法則
まず、顔を上げ、同席者の顔をしっかりと見ながら食べましょう。同席者を大切に思う気持ちにもつながります。目をしっかり見られると、相手は信頼されていると思うものです。そうすることで心が通じる食べ方にもつながり、食事中の会話もはずみやすくなります。

・2 指先フォーカスの法則
同席者から意外と見られているのが、指先です。人は動くものに注目する習性があるのです。意識して指先、手元の力を抜き、箸やカトラリーはふんわりと優しく持つように心がけましょう。指先のゆとりは、いわば心のゆとり。リラックスした印象は商談にも有効です。

・3 ひと口サイズの法則
万国共通のマナーとして、大きいものはひと口大に切って食べます。この“ひと口大”が案外難しいもの。心がけたい適量は、一寸大(約3センチ)、ゆっくり噛んでも7秒ほどで飲み込める量が目安です。スムーズに咀嚼できれば、会話も中断しなくてすみます。

・4 自分ベクトルの法則
ナイフやフォーク、箸の先は、必ず手前内向き、自分に向けることを癖にしましょう。また、食事中でも会話がはずんできたら、場の雰囲気を優先し、いったん箸やカトラリーは揃えて置きます。これらは他者の気持ちに配慮できるかどうか、思慮深い印象にもつながります。

・5 ノイズキャンセルの法則
ノイズとは、食べるときの不快な音だけではありません。過剰なアクセサリーや強い香り、そぐわない服装まで、心地よい食事を妨げる可能性のあるものは、すべてノイズです。他者に不快な思いをさせてしまっていると、仕事への期待も薄らいでしまうのではないでしょうか。

・6 絶景キープの法則
作り手の意図を尊重し、絶景ともいうべき盛り付けられた姿をできる限り維持して食べることは、礼儀でもあり、同席者に対してのエチケットでもあります。自分が食べている料理の姿は、同席者から見れば景色のひとつ。美しさを保つように心がけましょう。

・7 エンディング美の法則
食べ終わった後の皿にこそ、品格が表れるものです。残った魚の骨、果物の皮などは、皿の隅にまとめておくなどの気遣いをしましょう。食後の皿が洗練されている人は、「仕事においても最後まできちんと確認できる人」などの印象をもたれるかもしれません。

連載2回目となる次回は、「小倉式 食事七則」の「3 ひと口サイズの法則」にも通じる、ナイフ&フォークを使う場面での食べ方マナーについてご紹介していきます。

小倉朋子
(株)トータルフード代表取締役。亜細亜大学講師。世界各地の正式なテーブルマナー、食にまつわる歴史、文化、経済、健康学などを総合的に学び、生き方を整える「食輝塾」を主宰。『食べ方を美しく整える 仕事のできる人ほど大切にしたいこと』(実務教育出版)ほか、著書多数。
 

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